スタイルを構築する~日本が誇るロックスター、森重樹一様に学ぶ~
別に昔の服のコスプレじゃないし、古着とも違う。ただ、一般の服を知らない方からすれば「クラシックスタイル」という定義が全く分からない方が大半というのも事実。
服好きの方からすれば今さら的な言葉ですね。
会社でこの言葉の定義を説明するのにどれだけ時間が掛かった事か・・・。
伝統的・・・と言えば人によってはただのコスプレ。
「伝統的、基本的、正統派の雰囲気で、時代の変化にも変わらない普遍的なスタイルのこと」らしいです。わからない人にわかるようにするのって難しい。こんな簡単な定義なのに。
唐突ですが、ワタシ、ロックが好きです。バンドブームが中学生の時にありまして、邦楽ロックを機に、マニア気質の俺はすぐに洋楽ロックに目覚めていくわけです。
当時の俺の憧れはダブルのライダースジャケット、ブラックデニム、ウエスタンブーツだったわけです。時効ですが、味もわからずジャックダニエル、マルボロ。
そして今でも聴き、ライブに通う、数少ないバンド、ZIGGY。洋楽嗜好へ誘ってくれたバンドです。
この「天国と地獄」という本を機に読書するようになったんですけどね。
ヴォーカルの森重さんという方は明治学院大学東村山高校(主席)卒、早稲田大第一文学部哲学科卒という高学歴の持ち主。文才に長けた方で、非常に説得力があります。
「(当時、接触していたスタジオミュージシャンについて)技術があるってことは素晴らしい事なんだなって痛感させられてた。技術がある事で音楽的であれる。音楽的教養なんてなくてもやれちゃうのがロックの素晴らしいところではあるけど、きちんと身に着けた技術がある人、譜面も初見でいけちゃうような人たちとは歴然とした差があるんだ。(略)世の中的には売れてるミュージシャンって見られたりするわけじゃん?そのくせに「俺はたいしたことないヤツ」って自覚できるような状況が嫌だったんだ。それが当時の、俺なりの自己評価なわけだよ。そこで「俺様はすげえんだ」って開き直れる人も凄いと思うけど、そこに裏付けがある人ってもっとすげえって事」
長文引用しましたが、これって俺が非常に納得した一文です。
ちなみに俺はモード服、ストリートファッションをバカにしてるわけでも、軽蔑してるわけでもありません。
逆にクラシックスタイルを勉強したうえで、自分のアイデンティティを上乗せしてる人は尊敬に値します。その背景を見て共感し、購入している人がどれだけいるか・・・哲学の世界だと思うんですけど。
服は勉強しなくても着れる、買える。ただ、社会人(学生であれば余計に)というお金に上限がある中で、後悔しない服選びは知識が絶対に必要。技術、知識のない店員の進められるまま服を購入、昨今だとネットで流行り服を眺めて、ネットで購入。こういう人はどこまで予算が続くんだろう?ネットで中古品販売するにしても売却時には廃れ服になってるだろし。
「流行り服は廃れ服」
俺がクラシックスタイルに軸を置いている一番の理由です。